2023.04.16
想いが紡いだ新たな旅のかたち 【十八楼離れ『鶯』『燕』】オープン
戦後間もなくから皇族や多くの要人たちの常宿として愛された【いとう旅館】[※以降、旧いとう旅館にて表記]
小説家・舟橋聖一の長編小説『白い魔魚』の執筆場所や物語のモデルにもなった風情あふれる旅館として多くの方が長良川観光を楽しまれました。
『桜の間』『竹の間』『松の間』『菊の間』『桔梗の間』『芙蓉の間』と付けられたお部屋は名前にちなんだ木材で建てられており、日本ならではの建築技法が施されておりました。
長年多くの方に長良川の楽しさとおもてなしを伝えてきた旧いとう旅館は平成2年から休業、2代目女将の「岐阜市の観光の為に旅館を役立ててほしい」と平成27年岐阜市に土地・建物を寄贈。活用方法が検討されるものの、6年の歳月が経った令和4年に再び物語が動き始めます。
生涯を懸けて旅館と岐阜市の観光発展に自身の全てを注がれた2代目女将の想いを紡ぎ令和5年5月、十八楼が一棟貸しの宿泊施設としてリノベーション。
【十八楼離れ 宿いとう】『鶯(うぐいす)』『燕(つばめ)』をオープン致します。
旧いとう旅館の『軌跡』を大切に、構造や造作に至るまで、味わいある部材を生かし、趣を存分に感じられる造りに。
板をスライドして自然風を室内に入れることができる『無双窓(むそうまど)』、細い横木に美しい木目の天井板を並べた『竿縁天井(さおぶちてんじょう)』、最もこだわり印象的なのが『火打梁(ひうちばり)』と呼ばれる、斜めに張り巡らされた天井裏の梁。自然災害などで建物が変形しない様に打たれた昔ながらの建築技法で、現存する建物にはほとんどありません。『鶯(うぐいす)』『燕(つばめ)』両棟に残し、吹き抜け空間から圧巻の眺めをお楽しみ頂けます。梁や柱も当時の部材を用いており、傷やほぞ穴もご覧頂ける様になっております。庭の灯籠や蹲(つくばい)、玄関の踏石(ふみいし)や板塀など当時の物を活用しており、旧いとう旅館の面影が一つひとつに息づいております。
戦後から令和、人々の想いが紡がれ、ふたたび動き出した時間。『歴史』『趣』『想い』が響き交わる空間で新たな長良川の1ページが刻まれます。
《【十八楼離れ 宿いとう】のご案内》
『鶯(うぐいす)』[西棟・木造2階建て/186.82㎡]
・定員7名様まで
・露天風呂(温泉ではございません)、シャワールーム、洗面脱衣室
・リビング&ダイニングルーム、キッチン
・ベッドルーム(セミダブルベッド2台)
・和室9畳+8畳+広縁
・温水洗浄便座付トイレ(各階1か所)
・デッキスペース
『燕(つばめ)』[東棟・木造2階建て/137.18㎡]
・定員5名様まで
・露天風呂(温泉ではございません)、シャワールーム、洗面脱衣室
・リビング&ダイニングルーム、キッチン
・ベッドルーム(セミダブルベッド2台)
・和室10畳+縁リビング
・温水洗浄便座付トイレ(各階1か所)
・デッキスペース